基本的に保険診療で使用されていた銀歯は、金属の溶け出しの影響で、金属アレルギーの方や健康を気にする方、また見た目を気にされる方にはお勧めできない素材です。
当院では「白い詰め物・被せ物」で、見た目を美しく、また虫歯の再発リスクを抑えた治療を行います。
保険診療と自費治療(自由診療)について
歯の治療は、歯の状態によって「かぶせる」「つめる」「入れ歯」「インプラント」などの治療を行います。
治療には保険治療と自費治療があり、治療内容に違いがあります。
保険治療とは
国の認めた材料や治療方法で機能回復を目的とした治療を行います。基本的な口腔内機能の回復をすることが出来ます。
自費治療(自由診療)とは
より自然な機能回復と美しさ、快適さ、予防を含め、最先端及び高精度技術による治療を行います。
インプラントによるおいしく食べられる治療や、セラミックによる美しい歯、体に優しい治療、虫歯にならない予防処置など快適な生活を送るための治療を自分で選択できることが自費治療の良さでもあります。
治療に使われる素材の種類
■…保険適用/■…保険適用外
素材 | 概要 | |
---|---|---|
金属 | 金銀パラジウム合金 | 金12%、銀50%、パラジウム20%、銅16%などで作られる合金。いわゆる銀歯。保険治療で使われる一般的な金属。 |
金合金 | 20金など純度が50%以上の金にパラジュウムを混ぜたもので金色。強度はあるが柔らかく、噛み合う相手の歯や歯周組織にも優しい。 | |
白金加金 | 金合金にプラチナを加えたもので色は銀色に近い金合金より硬い。 | |
チタン | 軽くて生体親和性の高い金属、インプラントなどに使用される。 | |
アマルガム合金 | 銀、錫、亜鉛、銅、水銀の合金、最近はあまり使用されない。 | |
プラスチック | レジン | 白い合成樹脂。加工しやすく安価だが変色や着色しやすい。保険治療に使われる。 |
硬質レジン | レジンより硬く、前歯などの修復に使われる合成樹脂。変色、磨耗するほか審美性があまり高くない。 | |
ハイブリッドレジン | 硬質レジンに強度と美しさを加えた複合材料。歯に近い白色で、セラミックスほど硬さや脆さがなく、歯に優しい。若干変色する。 | |
セラミック | セラミックス | 陶器のような白い歯科用陶材。歯の色の再現性に優れ、見た目が美しく、変色しにくい。硬いが、強い衝撃で破折することがある。 |
ジルコニア | ダイアモンド代替品として使用され、強度に優れる。色は白色で透明感には欠ける。 |
素材比較
歯の土台(コア)
症例により適応できない場合があります、先生に相談ください
素材 |
ファイバーコア |
メタルコア |
---|---|---|
素材の特徴 |
ポスト(芯)にグラスファイバーを使用しており自然な白色な土台です | 保険適応の銀合金でできた土台です |
費用 |
10,000円 |
約1,000円 保険適応 3割 |
審美性 |
★★★★★ | ★ |
金属アレルギー |
★★★★★ | ★ |
選ぶポイント |
最も美しい最新の審美治療 | 保険治療で見た目にはこだわらない |
長所 |
□金属を使用しないため、金属アレルギーの心配がなく、審美的にも優れている □適度なしなやかさがあり歯に優しい □歯肉の色がきれい |
□保険適応で安価 |
短所 |
□費用がかかる |
□硬いため衝撃により歯が割れる事がある □歯ぐきが黒ずんで見える事がある |
前歯の審美的な被せもの(クラウン)
症例により適応できない場合があります、先生に相談ください
素材 |
ジルコニア |
メタルセラミック |
ハイブリッドレジン |
硬質レジン前装冠 |
---|---|---|---|---|
素材の特徴 |
人工ダイアモンド素材を内面に入れ表面をセラミックスで審美表現します | 金属を内面に入れて表面をセラミックスで審美表現します | 金属を内面に入れて表面を強度に優れたプラスチックで審美表現します | 保険で認められた金属を内面に入れて表面を保険で認められたプラスチックで覆います |
費用 |
85,000円 |
70,000円 |
50,000円 |
約6,000円 保険適応 3割 |
審美性 |
★★★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★ |
耐久性 |
★★★★★ | ★★★★ | ★★ | ★ |
金属アレルギー |
★★★★★ | ★★★ | ★★ | ★★ |
選ぶポイント |
最も美しい最新の審美治療 | 実績のあるポピュラーな審美治療 | 比較的安価で綺麗 | 保険治療で見た目にはこだわらない |
長所 |
□透明感を持った素材で審美的に優れている □金属フレームを使用しないためアレルギーが起こりにくい □歯肉との境目が分かりにくい □歯肉の色がきれい |
□長年の実績があり多く使われている □変色しない □体に優しい金属を使用している |
□保険用プラスチックより強度に優れたプラスチックを使用 □変色しにくい □周囲の歯や噛み合う歯を傷つけにくい |
□保険適応で安価 □周囲の歯や噛み合う歯を傷つけにくい |
短所 |
□費用がかかる □歯ぎしりの強い人には使えないこともある □ファイバーコアの必要性がでてくる |
□金属の色が歯茎との境目で見えることがある □歯ぎしりの強い人には使えないこともある □金属アレルギーの心配がある |
□長期間使用では変色することがある □セラミックに比べると透明感がない □金属アレルギーの心配がある |
□変色で黄ばんでくる □表面が傷つき艶がなくなる □磨耗してくる □金属アレルギーの心配がある |
奥歯の被せもの①(クラウン)
症例により適応できない場合があります、先生に相談ください
素材 |
ジルコニア |
メタルセラミック |
ハイブリッドレジン |
---|---|---|---|
素材の特徴 |
人工ダイアモンド素材を内面に入れ表面をセラミックスで審美表現します | 金属を内面に入れて表面をセラミックスで審美表現します | 金属を内面に入れて表面を強度に優れたプラスチックで審美表現します |
費用 |
85,000円 |
75,000円 |
55,000円 |
審美性 |
★★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
耐久性 |
★★★★★ | ★★★★ | ★★ |
金属アレルギー |
★★★★★ | ★★★ | ★★★ |
選ぶポイント |
最も美しい最新の審美治療 | 実績のあるポピュラーな審美治療 | 比較的安価で綺麗 |
長所 |
□透明感を持った素材で審美的に優れている □金属フレームを使用しないためアレルギーが起こりにくい □歯肉との境目が分かりにくい □歯肉の色がきれい |
□長年の実績があり多く使われている □変色しない □体に優しい金属を使用している |
□保険用プラスチックより強度に優れたプラスチックを使用 □変色しにくい □周囲の歯や噛み合う歯を傷つけにくい |
短所 |
□費用がかかる □歯ぎしりの強い人には使えないこともある □ファイバーコアの必要性がでてくる |
□金属の色が歯茎との境目で見えることがある □歯ぎしりの強い人には使えないこともある □金属アレルギーの心配がある |
□長期間使用では変色することがある □セラミックに比べると透明感がない □金属アレルギーの心配がある |
奥歯の被せもの②(クラウン)
症例により適応できない場合があります、先生に相談ください
素材 |
emax クラウン |
メタルクラウン |
CAD/CAM冠 |
---|---|---|---|
素材の特徴 |
高強度ガラスで作られる | 保険で認められた金属で全体を作ります | 強化プラスチック素材で作られ保険適応の白い歯です |
費用 |
50,000円 |
約3,500円 保険適応 3割 |
約9,000円 保険適応 3割 |
審美性 |
★★★★ | ★ | ★★★ |
耐久性 |
★★★ | ★★★★ | ★★ |
金属アレルギー |
★★★★★ | ★★ | ★★★★★ |
選ぶポイント |
セラミックの中ではリーズナブル | 保険治療で見た目にはこだわらない | 保険の範囲で白い歯にしたい |
長所 |
□比較的安価なオールセラミック □セラミックのなかでもより透明感が強い |
□保険適用で安価 □金属なので丈夫で割れない |
□保険でも白くできる □金属アレルギーの心配がない |
短所 |
□強度的にブリッジには使えない □強度的に大臼歯にはお薦め出来ない □硬いガラスで対合歯を傷つけることがある |
□金属アレルギーの心配がある □見た目の金属色がきになります |
□金属やセラミックに比べると強度が劣る □経年的に変色することがある |
奥歯のつめもの(インレー・アンレー)
症例により適応できない場合があります、先生に相談ください
素材 |
セラミックインレー |
ゴールドインレー |
ハイブリッドインレー |
金銀パラジウム合金 |
---|---|---|---|---|
素材の特徴 |
セラミックで審美表現します | 高カラット金合金を使用している | 強硬度のプラスチックで審美的 | 保険適応銀合金の詰め物 |
費用 |
40,000円 |
40,000円 |
20,000円 |
約2,000円 保険適応 3割 |
審美性 |
★★★★★ | ★★ | ★★★★ | ★ |
耐久性 |
★★★★ | ★★★★★ | ★★ | ★★★ |
金属アレルギー |
★★★★★ | ★★★ | ★★★★★ | ★ |
選ぶポイント |
最新の審美治療 | 安心な実績の高い治療 | 比較的安価で綺麗 | 保険治療で見た目にはこだわらない |
長所 |
□透明感を持った素材で審美的に優れている □金属を使用しないためアレルギーが起こりにくい |
□長年の実績があり多く使われている □体に優しい金属を使用している □金属の精密な加工で適合に優れる |
□保険用プラスチックより強度に優れたプラスチックを使用 □変色しにくい |
□保険適応で安価 □周囲の歯や噛み合う歯を傷つけない |
短所 |
□費用がかかる □自分の歯より硬い、歯ぎしりの強い人には使えないこともある |
□金属の色が気になる場合がある |
□長期間使用では変色することがある □セラミックに比べると透明感がない |
□金属アレルギーの心配がある □表面が傷つき艶がなくなる □磨耗してくる |
審美治療
審美治療例1
術前 | 歯肉の黒っぽさが気になります 歯肉と歯の境目の黒い部分が見えています 内部の金属の影響でこのようなことがおきます |
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術後 | 金属を使わない治療では金属による審美障害、アレルギーの心配が少なくなります |
審美治療例2
術前 | 治療した歯だけ違って見えませんか? |
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術後 | 自然な歯と調和した治療が理想です |
審美治療例3
術前 | 金属の治療は審美的ではありません、大きな口を開けて笑うことも気になります金属アレルギーの心配もあります |
---|---|
術後 | 金属を使わない治療では金属による審美障害、アレルギーの心配が少なくなります |
審美治療例4
術前 | 金属の色が気になりませんか? |
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術後 | 自然な歯と調和した治療が理想です |
貴方に最も適した治療をご提案します。ご検討ください。
入れ歯には、色々な種類があります。
保険適用のもの、材料や作り方の違いにより、保険適用外の物などその種類は様々です。
保険適用・保険適用外でも色々な理由により患者様に満足していただく義歯を作るためには、熟練の技術が問われます。
また、どんなに合っている入れ歯でも天然の歯には及びません。(噛める効率はおよそ3割と言われています)
当院では可能な限り天然の歯を残す治療を行いますが、患者様のニーズに合わせて、入れ歯の作製を行っています。(各入れ歯には適応がありますので、歯や骨の状態によりご希望に添えない場合があります)
歯は抜けたまま放置すると、周りの歯に影響するため、なるべく早く抜けた箇所を補うことが必要です。
入れ歯(総入れ歯・部分入れ歯)の比較
症例により適応できない場合があります、先生に相談ください
素材 |
金属床 |
ノンクラスプ |
保険レジン床 |
---|---|---|---|
素材の特徴 |
金属で薄く床を作ります、変形も少なくフィット感が良い | 強硬度のプラスチックを使用し、金属を使わないでとめることが出来ます | 加熱重合レジンでプラスチックの厚みが必要となります |
費用 |
180,000円 |
75,000円~180,000円 |
約5,000円~10,000円 保険適応 3割 |
丈夫さ |
★★★★★ | ★★★ | ★ |
快適性 |
★★★★★ | ★★★★ | ★★ |
味の感じ方 |
★★★★ | ★★★ | ★ |
選ぶポイント |
丈夫な入れ歯でしっかり咬みたい | 金属のバネがない | 保険治療で見た目にはこだわらない |
長所 |
□フィット感が良い □熱が伝わりやすく食べ物をおいしく食べることが出来る |
□金属が見えないので審美的 | □保険適応で安価 |
短所 |
□費用がかかる | □修理がしにくい □長期的には再生が必要 |
□保険適応の範囲内の為、自由な設計ができない |
入れ歯Q&A
入れ歯の種類にはどんなものがありますか?
入れ歯には様々な種類があります。大きく分けると、本体が樹脂(レジン等)だけのものと、一部金属を使ったものに分けられます。
また、スーパーデンチャーと呼ばれ、柔らかく口腔との密着性が高いものもあります。
入れ歯をお考えの場合、事前に医師と相談し選ぶことをおすすめします。
入れ歯は目立ちますか?
多少は義歯と分かる面もありますが、弾性樹脂義歯(フレキシブルデンチャー)など金属部分が見えない義歯もあります。詳しくは医師までご相談ください。
入れ歯を長持ちさせる方法はありますか?
まず定期的に検診を受けることが長持ちの秘訣です。就寝時は取り外し、水の中に入れて保存してください。
また、入れ歯は高温に弱いので、入浴などは特に問題ありませんが、サウナ等を利用される場合は入れ歯を取り外すことをおすすめします。